BOOK「歴史の嘘を見破る」

rekisinouso.jpg 歴史の嘘を見破る
 中嶋嶺雄著
 (文春新書:900円+税)
 ISBN/ASIN:4166605046
 
 
 
今日は中国の国慶節。つまり建国記念日だ。
わたしはどちらかというとアメリカが嫌いな反米的な思想を持っている。理由は簡単だ。ここのアメリカ国民はフランクで実直な人が多く、特に嫌いなわけではない。しかし、国家としては傲慢で品性に欠けている。そして、ある意味、第二次大戦以前の帝国主義的な色彩を色濃く残している国に思えるからだ。
その反面、わたしはどちらかというと親中国的な思想を持っていた。歴史的いきさつでの反日感情はともかく、文化的なつながりはアメリカの比ではないし、同じアジアの国として文化的な共通点も多い。しかし、このところの中国は帝国的な色彩を強め、国家としての品格を失ってきた。開放経済政策をとったとはいえ、いまだ共産主義という矛盾・・・共産党による一党独裁による非民主的体制を維持するため、反日的なナショナリズムを利用しすぎているように思う。そうした、嘘に嘘を塗り固めた中国の主張がこの本にまとめられている。この本に書かれた反論のすべてを認める気はないけど、明らかに中国の主張ははちゃめちゃだ。・・・そのため、目下、アメリカよりも嫌いな国になってしまったかも知れない。
いま、中国の経済的な躍進にはめざましいものがある。日本の景気回復も中国経済の牽引に寄るところが大きいだろうし、将来的な市場としての魅力も大きなものがあるのであろう。北京オリンピック、上海万国博覧会といった国際的イベントも控えている。でも、中国は盤石ではない。この本にはほとんど取り上げられていない中国の国内問題は数知れない。
チベットをはじめとする辺境の民族問題、東部沿岸先進地域と内陸の後進地域との経済格差、都市部と農村部の経済格差、ネット帰省による情報隔離と情報操作問題、経済発展にともなく環境問題、エネルギーや水資源の不足、共産党幹部の汚職問題、一人っ子政策による人口構成の激しい歪み、人材の海外流出・・・数え上げるときりがない。
中国の崩壊・・・これは東アジア、東南アジアにとって由々しき事態だ。どうか、わたしが生きている間に、中国が崩壊して大量の難民の津波に襲われるなんてことになりませんように。祈らずにはいられない・・・。

●いままでに読んだ本は「山の図書館・アメダゼ文庫」を見てください。たまにしか更新してないけど・・・。

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