ウィニー
湯浅顕人著
(宝島新書:700円+税)
ISBN/ASIN:4796652957
昨年9月22日(日本の日付)にWinMXサーバが閉鎖され、MXが使えなくなってからファイル共有ソフト「Winny」ユーザが急増し、情報の流出騒ぎが急増した。そもそもセキュリティが脆弱で、ウイルス感染が絶えなかったWinnyに、専門知識のないユーザが急増したのが原因だろう。そして、Winnyがバージンアップできない状況になっていることも被害を拡大させているもうひとつの原因。・・・なぜなら、Winnyを開発した人は著作権法違反の幇助で逮捕されているため、開発者はバージョンアップできないからだ。逮捕された罪状は、著作権法違反が行われるのを承知の上で、ツールを開発・配布したことが、著作権法違反の幇助に当たるということらしい。
でも、これはかなり無茶苦茶な逮捕だと思う。・・・いま、日常的に使っているファイルの暗号化ソフトをテロリストなどがテロ攻撃の準備段階での通信に使った場合、その暗号化ソフトを開発した会社はテロの共犯ということになるんだろうか? では、OSを開発したMSは? ・・・あるいはハッキングは犯罪だけど、そのハッカーが使ったPCを作ったメーカーも共犯ということになるんだろうか?
さらにいえば、毎日台所で使っている「包丁」は、殺人の凶器にも使われることは周知の事実だけど、それを知りながらメーカーはふつうに作って、どこでも売っている。包丁を作ったメーカーが殺人の幇助で捕まることってあり得るんだろうか? そもそも、道具は本来の使用目的のために作られ、販売されているもので、それを犯罪に使うかどうかは購入した人間の責任において決められることだと思う。
それにしても、警察官や自衛官、公務員や教員などが自宅に持ち帰った情報を流出させる騒ぎが絶えないけど、彼らはWinnyでいったい何をしていたのだろう? 映画やゲームソフトなどを違法にDLしていたのなら、明らかな犯罪、しかも主犯なのだが・・・。寡聞にして、彼らが著作権法違反で捕まったという話は聞いたことがない。
●いままでに読んだ本は「山の図書館・アメダゼ文庫」を見てください。
投稿者 rainman : 2006年05月26日 23:36