日本酒は「米」と「米麹」から造られるお酒・・・のはず。ところが、いまの日本酒には「醸造アルコール(醸造用アルコール)」と「糖類」「酸味料」という原材料表記のあるお酒がある。早い話が、混ぜものをしているということ。この混ぜものをしたお酒を、日本酒の業界では「普通酒」と呼んでいる。・・・醸造アルコールとは、サトウキビの絞りかすなどを醗酵させ造ったアルコールを蒸留したもの。糖類とは、デンプンなどアルコール発酵の材料となる炭水化物一般のこと。酸味料は文字通り化学薬品の類。・・・もちろん、原材料表記がないからといって、全く入っていないわけではない。一定量以内であれば、表記しなくてもいいということになっているから・・・。
なぜこういう混ぜものをするかというと、原酒を薄めて製造コストを下げるため。早い話が、質を落として価格を下げていることになる。・・・小さな蔵元は、近隣の飲食店に安価な料理酒(煮酒)を販売しないと成り立たないらしく、混ぜものを許そうという意見もあるけど・・・そういう得体の知れない混ぜものが入った料理酒を使った料理そのものが、ぞっとしないものだ。まして、そういうぞっとしないお酒を飲ませるというのは・・・。
日本酒の味を調えるために原酒に醸造アルコールを少量添加するのは、それなりに評価する意見もあり、一定量以内の添加であれば「本醸造」と表記してプレミアム酒の一種としている。でもこれは、「混ぜものが最小限で、いわゆる普通酒に比べて良心的に造られている」というだけのことで、本当に有り難がって飲むほどのお酒ではないと思う。そのうえ、日本酒本来の姿・・・「米」と「米麹」から造られるお酒は「純米酒」として、やはりプレミアム酒の扱いになっている。
これって変じゃないだろうか!?
日本酒業界は、ちゃんと混ぜものをしているということを前提として、消費者に正しく品質を伝える義務があると思う。そのためには、いまの「純米酒」を「普通酒」の呼び、いまの「本醸造」を「アルコール添加酒」と呼び、いまの「普通酒」を「合成酒」と呼ぶべきだと思う。なにも、混ぜものをした酒を造るなといっているのではない。正しく表示し、正しい呼び名で呼べといっているだけ。・・・業界に良心があるのなら、ぜひ是正して欲しい。こうしたことの先に、日本酒の未来がかかっていると思うから・・・。