◆「天気予報」を信じるか信じないかは、いわば個人の勝手です。しかし、雨男であるからには、自分の上空にだけは常に雨雲が発生する可能性があると考えておきましょう。そして山を歩く人なら当然のことながら、現地の状況と天気予報を頼りに自分自身で判断しなければなりません。
テント泊の場合でも、私は天気図をいちいち書くことはありませんが、ラジオの天気予報だけは朝夕、必ず聞くことにしています。さらに私の場合、営業小屋に泊まる山行が少ないため、小型ラジオは必携品です。
◆また、すれ違った人などからの天気予報のまた聞きは止めましょう。他人から聞く天気予報には、往々にしてその人の主観が入っているからです。「自分はこういう判断で行動している」「こうなってくれればいいなあ」など、その人の自信や期待が含まれることが多いからです。
まして、自分は晴男だと自信をもっているような人に聞いてしまうと、「たいして降らないでしょう(なぜなら、私は晴男ですから)」などと答えられ、なんら客観的な予報に関する情報が得られなかったりします。
逆に、私のような雨男に聞くのも意味がありません。雨男の信念として、私は天気予報は悪い方向に外れると確信しているからです。
たとえば、「雨は午前中には止み、午後は天気が回復する」という予報であれば「行動中は雨で、テントを張り終わったあたりで雨が止む」と解釈します。「降ったり止んだり、はっきりしないお天気が続くでしょう」は「間違いなく終日雨が続く」ですし、「ときに激しく降るときも・・・」などという注釈があれば、それは「暴風雨」を意味しています。
こんな私に天気を聞いたりすると、いつも返事は決まっています。
「ずっと降るんじゃないですか・・・」
◆ラジオで天気予報を聞く場合、注意しなければいけないことがあります。天気予報でいう「明日の天気」は、聞く時間帯によって必ずしも「翌日」を指していないことがあるからです。
たとえば、夕方の天気予報の場合、「明日は朝のうち晴れ、のち曇りでしょう」という予報であれば、「朝は晴れていても、お昼頃には曇り」という意味です。曇るのは、その日の行動を終了した「夕方」や「午後遅く」ではなく、行動途中の「お昼頃」だということです。つまり、原則的に午後の予報は含まれていないのです。もし、午後の予報が続く場合は「午後は・・」「夕方近くなって・・」などと、それとわかる言葉がついています。
これに対し、朝聞く天気予報では「今日は朝のうち晴れ、のち曇りでしょう」という予報であれば、「午前中は晴れ、午後は曇る」という意味で、その日の行動時の時間帯をカバーした予報になります。
ラジオの天気予報は、さらっと聞き流してしまうと細かな点を聞き漏らしてしまうので、それなりに真剣に聞くようにしましょう。