■雨男の安全策
 
3.登山道の悪化

●ルートコンディションの悪化は登山全体に悪影響
最初に考えられるのは、泥だらけの登山道です。足元がずるずるに滑り、体力を消耗するばかりでなく、場所によっては滑落の危険があります。
土砂が流失して登山道がえぐれているようなところでは、道が細長い水たまりになっていることもあります。水と泥を漕いで行くのも無理があり、自然破壊への第一歩だとは知りつつも、登山道横の土手を歩くことになります。場所によっては、ヤブ漕ぎに近い状態になり、予想以上に時間と体力を費やすこともあります。
同様に、雨天では岩場も滑りやすくなります。岩そのものが湿って滑るほか、登山靴に泥が付くことで滑りやすくなる場合もあります。特に入山者の多いルートは、岩が磨かれたように滑らかになっていて、非常によく滑ることがあります。
また、鎖場の通過にも注意が必要です。材質にもよりますが、手袋よりは素手の方が滑りにくく、気温が許せば素手で鎖を握る方が安全です。同時に、雨で地盤が緩み、落石の危険が増えます。落石は自分が当たるだけでなく、他人に当ててしまう心配もあり、他の登山者への配慮も必要です。

●対処法
ルートコンディションの悪化は、地形によって異なりますが、防ぎようがないという点では共通です。日帰り登山であれば、登山そのものを中止するという手があります。もし、ふもとに温泉があれば入浴して、ビールでも飲めば憂さも晴れます。
縦走時であれば、その日の行程を短めに変更し手前の小屋または幕営地泊まりにするか、エスケープを検討します。無理して計画通りに先を進み、日が暮れるとますます危険が増大します。さらに、翌日まで疲労が残るようであれば、翌日の天気が回復したとしても、行動にも影響がででしまうからです。


[BACK][NEXT]