●予定のコースが危険なら、エスケープルートも危険。
悪天候により予定した行程に遅れが出た場合、渡渉ポイントなど予定のルートを阻まれた場合など、計画を変更してエスケープする場合があります。
単に時間的な理由でエスケープする場合はともかく、悪天候(場合によってはケガや病気)を理由としてエスケープする場合は、地図上の所要時間だけでルートを選んではいけません。直接下れるということは、時間はかからないにせよ、斜面が急でシビアなルートであることが往々にしてあるからです。
実力と経験、悪天候の状況、疲労の度合いにもよると思いますが、渡渉のあるルート、鎖場のあるルート、沢沿いのルート、整備の行き届いていないルートなどは、エスケープルートには不適切と考えた方が安全です。悪天候下でも安全・確実に下れることが、エスケープルートの選択基準だと思います。
つまり、好天時にハードなルートは、悪天候下では「危険なルート」に変わっています。多少時間がかかったとしても、より安全なルートを選ぶようにしたいものです。
●対処法
渡渉ポイントや危険が伴う岩場などがないルートでも、入山前に予想されるエスケープルートを少しは検討しておくしかありません。最悪の場合でも、ルートの状況が細かく書かれているガイドブックを持参することをお薦めします。適当なエスケープルートがない場合は、天候の回復を待ってから計画通りに進むか、入山したポイントに引き返すしかありません。