●天気が悪いだけで、体力を消耗する
雨が降ると足場が悪くなり、一歩一歩が体力を要します。滑らないように踏ん張るあまり、脚にも疲労がたまります。おまけにザックが雨水を吸って荷物が重くなるため、好天時よりも雨天時は体力の消耗が激しそうです。
さらに、寒冷前線の通過などで気温が低下したり、冷たい雨に打たれつづけて体が冷やされると、思いの外に体力を奪われます。疲労が蓄積し、体温調整の機能をはじめとして、生理的な影響が出始めると、夏山でも疲労凍死の恐れが出てきます。
●対処法
悪天候下の行動では、こまめに小休止をとり、行動食をしっかりとるなど、体力の温存に努めなければなりません。もちろん、雨で衣服を濡らさないように充分気を付けます。
あまりにもひどい悪天を一時的にやりすごす大休止をとるときは、体温を奪われないようにツェルトを張るなどして、できる限りの対策を講じます。風が直接あたらないだけでも、かなり効果があります。
そして、余力をもって行動を終了できるよう、行動時間を短時間に抑える方がいいでしょう。山での事故の大半が、疲労のたまった下山時に起きていることを考えてもわかるように、悪天候の疲労を翌日に残さないようにすることが大切になります。